
はじめに
KLING1.6は、中国「快手(Kuaishou)」が開発したAI動画生成ツールの最新版です。テキストや画像から最大10秒のフルHD(1080p)動画を生成できます。特に「Image to Video」機能が使いやすいと注目されています。
AIクリエイター界隈でも、Klingが現在動画生成AIのトップを独走中との認識が強いです。
プロフェッショナルモードとスタンダードモードが用意されています。用途に応じて動画の生成スタイルを選ぶことができます。また、静止画内の特定の要素に動きを加える「モーションブラシ機能」もあります。他にも、水平移動・ズーム・パンといった6種類のカメラ動作もサポートされています。
使い方もシンプルです。メールアドレスとパスワードを登録するだけで利用を開始できます。無料プランでも一定量のクレジットが付与されるため、気軽に試すことができます。長尺動画や高度な機能を使いたい場合は有料プランの検討が必要です。
Kling1.6とは?
中国の動画プラットフォーム「快手」が開発したAI動画生成ツールです。テキストや画像から自然なアニメーション動画を作れるのが特長です。2024年12月19日にリリースされたのがこの最新バージョンです。従来よりも表情のリアリズムや動きの一貫性が大幅に向上しています。特に「画像から動画」への変換性能が注目されています。
機能を分類すると、Klingの機能マインドマップは以下の通りになります。公式チュートリアルを参考にしています。
カテゴリ | 機能・内容 |
---|---|
基本機能 (Essential Functions) | – Text-to-Video(テキスト→映像) – Image-to-Video(画像→映像) – Extend with Prompts(プロンプトで拡張) |
高度機能 (Advanced Function) | – 高性能&高品質 – カメラモーション(Camera Movement) – 開始&終了フレーム設定(Start and End Frames) – Motionbrush(動きのブラシ ※近日公開) |
シナリオ応用 (Scenario Applications) | – 短編映像(Short Film) – 商業広告(Commercial Advertisement)など |
得意な生成
たとえば、「カメラ目線で恥ずかしそうに微笑む」みたいな感情を含むプロンプトも、顔の歪みが少なく自然に描写されるようになっています。眉の動きやえくぼといった細かな表情までしっかり再現できます。カメラの動きも滑らかに調整されます。キャラクターの表情を引き立てながら、より映画っぽい映像が作れるようになっています。
また、グループでのやりとりや激しいアクションシーンも得意です。キャラクターの感情がぶれずに保たれるようになっています。これにより、全体の一貫性がかなりアップしました。さらに、レンダリング速度も改善されています。10秒の動画なら約5〜14分で生成できるようになっています。ただ、Soraなどと比べると、少し生成時間は長めですね。
標準モードとプロフェッショナルモード
Kling 1.6では、誰でも扱いやすい「標準モード」と、細かい設定ができる「プロフェッショナルモード」の2つが用意されています。初心者からクリエイターまで幅広いニーズに対応しています。特に「Image to Video」機能では、プロンプトの理解精度が高まっています。以前のバージョン1.5と比べてより正確かつ鮮やかな映像を作れるようになっています。
「Elements」「Effects」機能
さらに「Elements」「Effects」という新しい機能も追加されています。「Elements」は1〜4枚の画像から人物や物体を選びます動きや関係性を指定して動画を作成できる機能。「Effects」では、「MochiMochi」や「BoomBoom」などユニークな演出を加えることができ、遊び心のある映像制作も楽しめます。
特に注目すべきは、画像から動画への生成能力が195%向上した点。最大10秒の高精細なビデオが短時間で作れるので、コンテンツ制作のスピードと質、どちらも妥協したくない人にはぴったりのツールになっています。
全体として、Kling 1.6はユーザーの感情や意図をより正確に汲み取って、リアルで魅力的な映像を作れるAIモデルへと進化しています。今後のアップデートにもかなり期待できそうです。
Kling 1.6 Proの主な技術仕様
項目 | 説明 |
---|---|
モデル名 | Kling 1.6 Pro |
開発元 | Kuaishou Technology |
リリース日 | 2024年12月19日 |
バージョン | 1.6 |
モデルタイプ | AI動画生成モデル |
解像度 | 1080p HD |
最大動画時間 | 5秒または10秒 |
フレームレート | 30 fps |
入力タイプ | テキストから動画、画像から動画 |
ライセンス | 商用ライセンス |
画像から動画への改善率 | 195%向上 |
対応言語 | 主に英語(テキストプロンプト)、多言語対応可能 |
活用と評価
プロモーション動画やストーリーテリング、チュートリアル、製品紹介、アート的なプレゼンなど、ジャンルを問わず使える柔軟さが魅力です。
教育分野でもKling 1.6は活躍していて、インストラクターの表情を自然にアニメーション化することで、視聴者との信頼感を高めたり、学習コンテンツをもっと身近なものにしたりできます。複雑な概念も、ビジュアルでわかりやすく伝えられるので、オンライン講座やワークショップなどにもぴったりです。
マーケティングや広告制作においては、Kling 1.6のダイナミックな演出力が大きな武器になります。高品質なアニメーションによって視覚的なインパクトを生み出し、ブランドの世界観やメッセージをしっかりと伝えることで、エンゲージメントを高める効果が期待できます。
Kling1.6の実際の評価は?
Segmindが実施したKling 1.6のテストでは、顔のリアリズム、背景との一体感、細かい動きの再現、カメラワークの滑らかさなど、ほぼすべての項目で4.4/5以上の高評価を獲得しています。特に自然な笑顔や目元のしわ、頭の動きなど、表情のディテールが高く評価されています。メガネの歪みがなく、照明も自然だった点も好評でした。ただし、照明の切り替えや繊細な表情変化にはまだ改善の余地があるとの声もあります。
Kling1.5の方が上?
一方で、PiAPIによる1.5との比較テストでは、必ずしも1.6がすべてのケースで優れていたわけではありません。たとえば、クリスマスツリーのシーンではカメラの動きが不自然だったり、室内に雪が降るなど非現実的な描写が見られ、評価は1.5のほうが良かったケースもありました。また、「女性が走って水を飲む」というプロンプトでは、飲む動作の再現に失敗し、シャツの文字の認識も精度が低いという結果に。
ただ、これらの結果からも分かるように、Kling 1.6は特に顔の表現や自然な動きの面では確実に進化している一方で、複雑なシーンの理解やプロンプトの解釈については、今後の改善が期待される部分もあります。
以下は、Kling 1.5と1.6のテキストから動画への変換に関する比較テストの結果です。
特徴/側面 | Kling 1.5 | Kling 1.6 | 総合評価 |
---|---|---|---|
プロンプト忠実性(クリスマスツリー) | カメラは回転しない、星が上部にない | カメラは回転するが期待通りではない、屋内に雪が降る | 1.5がやや優位 |
プロンプト忠実性(女性が走る) | 女性は水を飲む、シャツのテキスト認識が不十分 | 女性は水を飲まない、シャツのテキスト認識が不十分 | 1.5が優位 |
テキスト忠実性(シャツのテキスト) | 不十分 | 不十分 | 両モデルとも不十分 |
Kling1.6の使い方と利用環境
Kling AIでは、月額のクレジット数と価格が異なるスタンダード、プロ、プレミアの3つのプランを提供しています。これらのプランでは、高速生成、ビデオ用のプロフェッショナルモード、ウォーターマークの削除、マスターショットとビデオの拡張、画像のアップスケールなどの機能が利用できます。プレミアプランでは、新機能への優先アクセスが提供されます。
また、30秒以内の高速な結果へのアクセスが提供され、高解像度、洗練された美学、現実的な動き、応答性の高いプロンプトを備えたプロフェッショナルモードが使えます。ユーザーはビデオを最大3回まで拡張し、最大3分まで拡張し、シネマティックなカメラの動きを実現するマスターショットコントロールを利用できます。このプラットフォームでは、画像、ビデオ、音の生成などのツールに加えて、プロユーザーとプレミアユーザー向けのカスタムモデルオプションもあります。
各プラン一覧
機能 | スタンダード (年間) | プロ (年間) | プレミア (年間) |
---|---|---|---|
価格 | $79.2 per Year (Next Year: $79.2 [34% Off]) | $293.04 per Year (Next Year: $293.04 [34% Off]) | $728.64 per Year (Next Year: $728.64 [34% Off]) |
クレジット数/月 | 660 | 3000 | 8000 |
100 クレジットあたりの費用 | $1.00 | $0.81 | $0.76 |
機能 | 高速生成、ビデオ用のプロフェッショナルモード、ウォーターマークの削除、マスターショットとビデオの拡張、画像のアップスケール | すべてのスタンダード機能、新機能への優先アクセス | すべてのプロ機能 |
カスタムモデルアクセス | いいえ | はい | はい |
アクセルアクセス | はい | はい | はい |
ビデオ拡張 (最大時間) | 最大3分 | 最大3分 | 最大3分 |
Kling1.6と競合比較
RunwayやMinimax、Luma AIといった他のAI動画生成モデルの中でKlingが際立っているのは、「顔の表情」や「動きの自然さ」に特化して進化している点です。たとえば、キャラクターの笑顔や視線の動きがより人間らしくなっており、視覚的なリアリティがぐっと増しています。
また、操作モードが用意されており、初心者から上級者まで幅広く対応できる点も大きなポイントです。そして、「Elements」や「Effects」といったKling独自の機能は、複数の要素を組み合わせたり、ユニークな演出を加えたりと、他モデルでは得られない表現の幅があります。
一部のシーンではプロンプトへの忠実性に課題が残るとの報告もありますが、全体としては操作性と品質のバランスが非常によく、直感的に使えるモデルとして高く評価されています。
Kling1.6 まとめ
Kling AI 1.6は、テキストや画像から短時間で高品質な動画を生成できる次世代のAIツールです。表情や動きのリアリズムが大幅に向上し、感情豊かなアニメーションが作れるようになっています。ソーシャルメディア向けのプロモーションや教育コンテンツ、アート作品まで、幅広い場面で活躍できるポテンシャルを持っています。
コンテンツ制作の新しい武器として、Kling 1.6はこれからの映像表現の可能性を大きく広げてくれそうです。
僕がKlingを使った所感はこちらの記事で書いていますので、ぜひご覧ください。
また、UdemyにてKlingを含む動画生成AIについて徹底解説していますので、ぜひご覧ください。
