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もののけ姫(1997)
Princess Mononoke
キャッチコピー | 生きろ。 |
上映時間 | 約133分 |
配給 | 東宝 |
公開日 | 1997.7.12(土) |
原作・脚本・監督 | 宮﨑 駿 |
プロデューサー | 鈴木敏夫 |
音楽 | 久石 譲 |
主題歌 | 米良美一 |
声の出演 | 松田洋治 ⋅ 石田ゆり子 ⋅ 田中裕子 ⋅ 小林 薫 ⋅ 西村雅彦 ⋅上條恒彦 ⋅ 美輪明宏 ⋅ 森 光子 ⋅ 森繁久彌 |
あらすじ
中世の日本、東北地方に位置するエミシの村を舞台に、少年アシタカは村を襲ったタタリ神を退治するも、その際に死の呪いを受ける。その化け物の正体は、人間に鉛のつぶてを撃ち込まれて狂った猪神(ナゴの守)であった。呪いを解くため、アシタカは村を追われ、西の地を目指す旅に出る。
続きを読む(ネタバレを含みます)
旅の途中、アシタカは地侍との戦いや謎めいたジコ坊との出会いを経て、古の神々が棲む「シシ神の森」にたどり着く。そこでは、山犬とともに生きる少女サンが現れ、彼女の存在がアシタカの運命に大きな影響を与える。森を抜けたアシタカは「タタラ場」と呼ばれる鉄を作る村に着くが、そこではエボシ御前が「石火矢」を使い、森の自然や神々と争いながらも村人たちに希望を与えていた。彼女こそがナゴの守に鉛のつぶてを撃ち込んだ張本人であり、アシタカは森と人間との間に深い対立を目の当たりにする。
夜、サンがエボシの命を狙ってタタラ場を襲撃するが、アシタカは彼女を救い、瀕死の重傷を負う。それでもサンを「美しい」と称え、彼女の憎しみを和らげようとする。サンはアシタカをシシ神の湖に連れて行き、その傷を癒やす。アシタカはサンの優しさを知り、森と人が共存する道を模索し始める。
一方、タタラ場ではジコ坊がエボシを利用し、不老不死の力を持つとされるシシ神の首を狙う計画が進む。人間と森の戦争が激化する中、エボシはついにシシ神の首を取る。しかし、それにより森は死に絶え、タタラ場も壊滅する。絶望するサンに対し、アシタカはまだ希望があると説得し、二人は協力してシシ神の首をジコ坊から奪い返し、元の場所に返す。シシ神は最後の力で森に緑を取り戻し、アシタカの呪いも消えるが、神自身は消え去ってしまう。
アシタカはサンに共に生きようと語りかけるが、サンは「人間を許せない」として森に残ることを選ぶ。それでもアシタカはタタラ場に戻り、共存の道を模索することを決意する。再生の兆しを見せる森と共に物語は静かに幕を閉じる。
キャラクター
- アシタカ
- サン
アシタカ
高貴な生まれと宿命を背負う少年
かつてヤマト朝廷と戦い敗北したエミシ一族の末裔で、勇者アテルイの血を引く高貴な少年。エミシ一族の族長となるべく教育を受け、正義感と気品を備えていた。村を襲ったタタリ神を退治した際に右腕に死の呪いを受け、その呪いを解くため村を追放される運命を辿る。村を出る際、成人男子の証である髷を切り落とし、御神体に捧げることで村との繋がりを断つ決意を示した。
キーワード解説
【エミシ一族】
古代から中世の日本に存在した東北地方の人々で、ヤマト王権に従属しなかった非ヤマト系の民族。狩猟や漁労を中心とした生活を送り、黒曜石の道具を用いるなど高度な技術を持っていたが、ヤマト朝廷による蝦夷征討で多くが支配下に組み込まれた。彼らの孤立した生活や自然との調和は、物語全体のテーマである「人間と自然の共存」をイメージしている。
【勇者アテルイ(阿弖流為】
平安時代初期に蝦夷(エミシ)を率いてヤマト朝廷の征夷軍に抗った英雄的指導者。坂上田村麻呂率いる軍に一時は大勝するも、最終的に降伏し、京都で処刑された。彼は蝦夷の文化と暮らしを守るために戦い、自然と共存するエミシの誇りを象徴する存在として語り継がれている。
呪いの力とその苦しみ
右腕に刻まれた赤黒い呪いのあざは、アシタカに強大な力を与えるが、命を奪う毒でもあった。この呪いは怒りや敵意に反応して暴走し、彼の意思に関係なく人を傷つけることがある。呪いの力を発動させた後には激痛と熱を伴い、彼は苦悩しながらもその力を受け入れていく。物語の中でアシタカは、呪いとともに生きる苦しみとその克服を模索する。
誠実で温厚な性格と人々との絆
アシタカは優れた狩猟技術と身体能力を持ち、タタラ場の人々や敵対する者にまで信頼を得る誠実で温厚な人物。無益な殺生を嫌い、敵対者にも敬意を払う姿勢を見せる一方で、必要とあれば命を賭して行動する決断力を持つ。山犬に育てられた少女サンとの特別な絆を育み、森と人間の共存を目指して奮闘する。最終的に呪いを克服したアシタカは、タタラ場で新しい未来を切り開く道を選び、自然と人間の調和を模索し続ける。
豆知識
裏設定
- ラストシーンのコダマ
- Tab 2
ラストシーンのコダマ
ラストシーンで1匹だけ登場するコダマは、後の〇〇に変化する設定になっている!?
これは、『トトロ』と『もののけ姫』の両作品に原画で参加していた二木真希子の発案だった。
もののけ姫のラストシーンについて、宮崎は次のように語っている。
これはもう二木さんたっての希望で、チビで一匹で良いから、コダマがのこのこ歩いてるやつ入れてくれって。それが、トトロに変化したって(笑)。耳が生えていたってことにすれば、そうすると首尾一貫するんです。なんだか、わけわかんないけど(笑)
ドキュメンタリー『「もののけ姫」はこうして生まれた。』より
オリジナルクイズ
- 問題1
- Tab 2
『もののけ姫』のキャッチコピーとして最も適切なものはどれか。
- 「生きろ。」
- 「おそろしいか、愛しいか。」
- 「だいじなものは、ありますか。」
- 「おまえは、まぶしい。」
- 「死ぬなっ。」
正解をみる
解答)1.「生きろ。」
解説)「生きろ。」は、糸井重里によるもの。完成までに鈴木プロデューサーと激しいやり取りを繰り返し、50本近くのコピーが没になった。2.〜5.はいずれも実際にコピー案として挙がり、没になったコピーである。他にも「昔々は、今の今。」「死ぬのと、生きるの、どっちが好きだ。」などがある。
(wikipediaより)