Runway 編集 機能には、単なる素材生成だけでなく、高機能な動画編集機能が備わっています。その中でも「Remove Background」機能は、Runway 編集フローの中核をなす非常に強力なツールです。
この記事では、クリック一つで動画の背景を驚くほどきれいに除去する方法から、除去後の素材を使って本格的な動画編集・合成を行うまでの一連の流れを、動画を基に徹底的に解説します。「Runway 編集」のポテンシャルを最大限に引き出し、あなたの動画を次のレベルへと引き上げましょう。
Runwayの「Remove Background」とは?
「Remove Background」は、その名の通り動画や画像の背景を自動で除去する機能です。しかし、単に背景を透明(グリーンバック)にするだけではありません。被写体をきれいに切り抜いた後、そのままシームレスにRunway 編集モードへと移行し、多彩なエフェクトや合成を行えるのが最大の特徴です。
背景除去から合成までの基本フロー
基本的なステップは非常に直感的です。
ステップ | 内容 |
1. 動画のアップロード | 背景を除去したい動画ファイルをアップロードします。 |
2. マスキング | 残したい被写体をクリックするだけで、AIが自動でマスクを作成します。 |
3. 高度な編集・合成 | 背景を差し替えたり、テキストを追加したり、本格的なRunway 編集を行います。 |
4. 出力 | 完成した動画を書き出します。 |
クリックだけでOK!高精度なマスキング方法
Runway 編集の第一歩は、正確なマスキングから始まります。
手順1:被写体の選択
動画をアップロード後、プレビュー画面に表示された被写体(人物など)をクリックします。すると、AIが瞬時に被写体を認識し、緑色のマスクで覆います。このマスクは、被写体の動きに合わせてフレームごとに自動で追従するため、ロトスコープのような手間のかかる作業は一切不要です。
手順2:マスクの微調整(Refine)
AIの自動選択で不十分な場合は、右側のパネルからマスクを微調整できます。
- Brush Size: ブラシのサイズを変更し、マスク範囲を手動で追加・削除できます。
- Feather: マスクの境界線をぼかすことで、背景との馴染みをより自然にします。0に近づけるほど輪郭がシャープになり、100に近づけるほど境界がぼやけます。
ここからが本番!Runway 編集モードで創造性を解放する
マスクが完成したら「Done Masking」をクリックします。すると、画面は本格的なRunway 編集モードへと切り替わります。ここで行える編集は多岐にわたります。

機能1:背景の差し替え (Replace Background)
最も代表的な機能です。切り抜いた被写体の後ろに、全く別の画像や動画を配置できます。動画では、人物の背景を雄大な自然から都会の街並みへと一瞬で変更する様子が示されています。
機能2:テキストや図形の追加
タイムラインにテキストレイヤーや図形レイヤーを追加できます。一般的な動画編集ソフトのように、フォント、サイズ、色を自由に変更し、映像に情報を加えられます。アニメーションテンプレートも用意されており、簡単に動きのあるタイトルを作成可能です。
機能3:レイヤー構造による高度な合成
Runway 編集モードのタイムラインはレイヤー構造になっています。これはPhotoshopやAfter Effectsを使ったことがある方にはお馴染みの概念です。 レイヤーの順番をドラッグ&ドロップで入れ替えるだけで、被写体の「前」にテキストを配置したり、「後ろ」に背景を配置したりといった、奥行きのある複雑な合成が直感的に行えます。
まとめ:Runwayのツールはすべて「編集」のために
今回紹介した「Remove Background」は、単体の背景除去ツールではありません。Inpainting(部分修正)やMotion Tracking(モーショントラッキング)といったRunwayの他のAIツールも同様に、すべてはこの強力なRunway 編集モードへと繋がる入り口として設計されています。
素材をAIで生成・加工し、シームレスに本格的な編集へと移行できる。これこそがRunway 編集の最大の魅力と言えるでしょう。ぜひこのワークフローをマスターし、これまで以上にクリエイティブな動画制作に挑戦してみてください。